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謎の音ゲー「レジェンヌ」について思う事 その7/『シャングリラ』について

 まさかイベントで新曲(ですよね?)が出て来るとは思ってもいませんでした。筆者はこの期間非常に忙しかったのもあって自力でのストーリーの完走すらできなかった程この曲への接点が少なかったのですが、聞いてみての最初の感想は、「意外に難しいのでは……!?」でした……!

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(響先生?→和音→百ちゃん?→凪緒ちゃん→ましろちゃん→ゆら→なな瀬さん→はつ飛→あやりん→響先生?)

 

 イベントストーリー内では親しみやすいポップという役割を負っていた本楽曲ですが、実際多少変則的なリズムに慣れてしまえばメロディーにするだけならさほどという感じがするものの、説得的な歌にする、そして曲にするという事になると独特の癖を感じさせる一曲だと思います。もっとも、どのキャストもそのあたりの歌の性格を器用にまとめ切った音源に仕上げてあって、大変結構なことだと思うのですが……。

 そんなこんなで、せっかくですから記事に起こしてみようかと思います。

 

・響先生

 ストーリー内ではちらほらと姿を見かけることがありましたが、歌の方ではこの企画でははじめましてですよね。発声、リズムの丁寧さは流石配役通りといったところで、リズム音程アクセントとどれを取っても非常にまとまりの良い、恐らく現時点で公開されている他のメンバーの歌と比べても最もレベルの高い仕上がりになっていると思います……が、特にAメロが凄く難解な仕上がりになっているかもと思いました。

 個人的に聞いていて、かー(ブレス?)れっ/いにまいっきっ/めーるポーウーズ/ー♪ なりや/まー(ブレス?)なー/いーはくーしゅー/の、うー/ずー♪ のフレーズ(要するにAメロですな)で一音一音の独立性が高い(スタッカート的な?)歌われ方とレガート的な歌われ方が器用に使い分けられているところがポップスとしてとても聞いていて難しく、(特にブレス?の箇所で明らかに音が区切られているところが、前後のつながりを認識する上で難解さに拍車をかけていたと感じます)逆に他の予科生みたいに全部繋ぐようにして歌われた方が曲として認識すること自体は割と楽でした。上手く理屈になりませんが、響先生のこの曲は完成度の高さについては言うまでもありませんが、かなり難解な歌われ方になっているのではないかと感じましたねー。(もうちょっと筆者の耳が良ければすんなりと聞けたのかもしれませんが……)

・狛守和音

 やはり、いきなり聞き方の難しい箇所からのスタートです。かーーーれー/いにまいーきー/めーるポーウーズ/ー♪ なりや/まーーーなー/いーはくーしゅー/のーうー/ずー♪ という少々変則的なリズムの上にメロディーをつけることが要求されますが、Be a starなどと違ってアクセント的には非常に素直で分かりいい部分があると思います。とは言え、慣れるまではやっぱり難しさのある個所だと思うので、それを和音ちゃんが素晴らしく器用にフレージングしているのは、初見では聞いていて目が点になりました。こういう器用さというのは歌の聞き心地にダイレクトに直結してくる上に、中々訓練で身に付ようとすると難しいところでもあると思うのですが……とても明快で聞きやすい滑舌も組み合わさって、素晴らしいフレーズに仕上がっていると思います。

 また、他の歌い手さんにも言えることですが、全体を聞くと使わされる声域がさほど広くないことに気が付かされます。その辺りで、和音ちゃんのいい声が曲全体で使われており、より聞きどころのある仕上がりになっているのではないかと思います。

・蜜目凪緒

 いつもながらとても実直で勢いのある音源に仕上がっていると思います。特に曲の流れから言っておかしいところもなく、また細かい小さな破綻もないように聞こえます。強いて言うべきことがあるとしたらば緩急が欲しかったかなあとは思いますが、インスト的に割と特徴のある楽曲なので、その点がそこまで気になるかというとそうでもないかな……という感じです。

・黒憧ましろ

 曲と歌い手との相性の良さを感じると共に、今のところ公開されているなかで歌に一番わかりやすく表情が出ているのはましろちゃんの歌なんじゃないだろうかと思いました。構想が分かりやすく歌に現れていて、AメロやBメロでの収め方と、サビなどの聞かせどころでの緩急の差がとても耳によくなじみました。強いて言うならAメロ付近でやや寂しさを感じないでもないかもというところと、Aメロの喚声点とサビの最高音の処理がやや気になるかもというところですが(多分サビで裏に行くと難解な仕上がりになっちゃうから地声に収めようとしたんじゃないかな、と筆者は聞いていて思いました)、ただ一言で言うなら、非常に出来の良い音源になっているかと思います。御多分に漏れず、今回も大変バランスの良くクオリティの高い歌唱でした。

・幻芭ゆら

 Aメロでは喚声点の処理が少し独特の響きを帯びていますが、そこまで違和感を覚えるということはないかと思います。全体を通して活き活きとした歌唱がなされており、明確でくっきりしたアクセントが心掛けられていてとても聞きやすいです。なにより、サビがとてもポップな響きに満ち溢れていて、音程が一瞬僅かに外されたりする箇所にも恐らくわざとなのかと思わせるような一貫性があり、大変うならされました。個人的にはこのメンバーの中では一番好きな仕上がりです。

・布袋はつ飛

 良くも悪くもはつ飛ちゃんらしい平常運転で無難な仕上がりだと思います。音程だけから見れば平たいこともあり、全体で比較的良い声が使われているので、この声が好きでレジェンヌをやっている人にはたまらない出来なんじゃないでしょうか。個人的にはBメロが一番好きですかねー。

 

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(とても汚いリザルトで申し訳ないです……なんというかリズム感の壁を感じますねえ)

 ……と、彼女たちの歌を聞いていると存外に素直な楽曲と言わざるを得ない「シャングリラ」ですが、そんなに簡単な曲じゃないだろ? と思って聞いていた身としてはとてもいい意味で期待を裏切られた結果となりました。本科生の歌を聞くのも楽しみですねー。それでは今回はこんなところで。

 

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