試しにアニソンを聞いてみる。

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歌手の話 AKINO(創世のアクエリオン、Golden Life、海色など)

 ・新譜紹介。

 

Golden Life

Golden Life

  • AKINO with bless4
  • アニメ
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

 AKINOのgolden lifeは初めて聞いた時は衝撃的だった。まああんな歌が歌えることは理解していたけれど、いざ出てくると本当に迫力があってアニソンらしいシンプルでメロディアスな楽曲の上でアニソン離れしたロックをやるといった他にない感じの出来になっていた。高音域を贅沢に使い回すのは格好良さが求められているアニソンだから出来ることだし、AKINOがアニソンを歌ったからあんなふうに出来た、というような楽曲だと感じる。

 

ドキドキするから

ドキドキするから

  • AKINO with bless4
  • アニメ
  • ¥250
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 聞いていて個人的に面白かったのが「ドキドキするから」だ。聞いてすぐ目を引くのは声優歌手が歌っていてもおかしくなさそうな雰囲気を持った謎のファンシーさだけれど、本業の歌手らしい歌のための声の迫力が存分に生かされている(というのはちょっと言いすぎかもしれないが、ほかを見渡してもこんなにユニークにこの曲を歌える人はいないだろう)。時折入ってくるYeah!という合いの手は非常に個性的なはずなのに何故か曲にバランス感のようなものをもたらしている。サビで使われる力強い声も、あくまでそこが起点になって曲全体が柔らかい印象を与えるように構成されているところには、らしさが変わった形で表れていると思う。

 

vmayfy.hatenablog.com

 

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創聖のアクエリオン

創聖のアクエリオン

  • AKINO from bless4
  • アニメ
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

  創聖のアクエリオンという歌は今や歴史になっているかもしれないけど、僕が若い頃出てきた歌なので個人的には印象深い。当時は面白い歌だけど変わった歌い手だなと思っていたのでブームが起きた時は驚いたし、まさか2015年になってもAKINOという歌手がアニソンでヒットを飛ばしているだなんてことは当時は想像もしなかった。
 そのころを知っている人なら、今のAKINOの姿にもアクエリオンの残像みたいなものを感じる部分があると思う、と言うのは流石に大げさかもしれないけど、あのデビューにはそれぐらいのインパクトがあったと思う。
 
 歌い手としてどんなタイプかということを一概に言うのは難しいけれど、非常に気持のいい曲が多い。どの歌もアクセントが強いからだ。アクエリオンなら、いーち/まーん/ねーん/と二千/ねん/まえ/から/~とひらがな2語が一つの括りになっていて音楽的にシンプルになっている。一番あからさまなのはGo tightのサビだろう。拍の頭のドラムもアクセントはそこだけでいいと歌い手に訴えてくる。日本語だと思って聞くと完全に意味不明なほどリズミカルだ。
 この当時のAKINOの歌はひらがな一つに音符一つという原則がやや壊れているので、歌の中に得体のしれない流暢さが出ている。そして今の歌でも似たような傾向はあると言えばあるのではないかと思う。
 


AKINO from bless4「海色(みいろ) 」Music Video

 
  AKINOの曲の中では今(2015/12/21現在)は時期的な問題でどう考えても海色が一番流行っているだろう。この歌は非常に難しい。一言で言えばロックとして本格的でシンプルに(?)完成度が高いところが目指されている。
 アニメソングには、度々メロディーに起伏があるからできるだけスムーズに歌いたいのに、そのメロディーを速い曲に乗った歌詞がみじん切りにしてスムーズさが出ないという発声と滑舌の二重苦がつきまとう。だからとりあえず歌に収まれば上出来という部分がある。ある意味ではその特殊さがアニソンらしさだし、アニソンの技量のある歌手はわりと難解な曲に歌を収めるというベースで戦っているけど、AKINOの場合は曲に収めることに人間性的な意味で無理がない(海色の場合は難しさはともかく、いかにもV系ロックとしてありそうな曲になっている)代わりに楽曲としてある程度綺麗なものを作ることが求められていると言える。海色は最終的には余裕を作って伸びやかに歌手を見せることを期待されている。ど派手なサウンドはボーカルの地声の力強さを完全にあてにしていて、アクセントのない平たい歌を歌うとリズムに乗れていない歌が出来てしまう。
 まあ逆にAKINOという独自の世界を持つ歌手が歌っているとどんな歌だろうとそういうふうに聞こえるところもあるだろうけど、少なくとも海色に関して言えば仮にこれが譜面通り歌えたとして、良くも悪くもこのサウンドの中で自分の歌を際立たせるという目標を越えることは多くの歌手は出来ない。まあ、AKINOが音楽のパッケージングとして整えられたロックを歌う歌手だというのは聞けば分かるだろうし、ロックとかの周辺に別に好きなジャンルを持っている人はこのぐらいなんてことないと思うかも知れないが、少なくともアニソンを俯瞰するならそういう判断になると僕は思う。


 
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AKINO with bless4「エクストラ・マジック・アワー」MV short ver.

 
 普通に考えればギリギリで歌えているAKINOなんて誰も聞きたくはない。そしてそういう高度さ自体がアニメソングのロックの世界では他に競合相手がいないという意味でAKINOの個性にもなっている。それが傾向としていいことなのかというのはなんとも言い難いが、陳腐な言い方をすれば歌が上手い歌手だし、歌自体も個性的だと思うが、寧ろ個性よりもそういう「歌が歌える」ことの方が重要視されて使われている気はする。
 まああの歌い方が正統派かというとそんなことはないと思うし、人によっては受け入れがたい部分もそれなりにあるだろうが、それはそれとして難しい歌が収まるということもこういう楽曲が歌として仕上がるという単純な意味でもAKINOはアニソン的に特別視されていいし、本来そういう歌を持っていることは歌手にとって一番重要なことだ。
 
 去年甘城ブリリアントパークのOPを歌ってからアクエリオン以外とのタイアップが続いているし、来年の1月下旬には新しいタイアップが予定されている。デビューが早かった分未だ25歳の若さでもあるし、こんなに気持ちの良いロックを歌う歌手なんだから、これからのアニメソングにAKINOという歌手を使わない手はないだろう。
 

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 ・海色

海色

海色

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・Go Tight!

Go Tight!

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 ・Just Moving On Now

Just Moving On Now

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